谷垣禎一(さだかず)公式サイト:tanigaki sadakazu:自由民主党衆議院議員
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2013年12月
2013年12月26日
2013年を振り返る
 

去年の12月26日に法務大臣に就任して、ちょうど1年が経ちました。

大臣として法務省に入ってみて、まず驚いたのは懸案の法案がたくさんあることでした。従って、国会もなかなか忙しく、窮屈な日程でありました。しかし10本の法律を成立させることができました。中でもハーグ条約関連の法案を通すことができたことは非常に良かったと思っています。これは私が就任する以前より在東京の各国大使館等々から早く成立をさせて欲しいというご要請をいただいていた長年の懸案でした。

このところ、私の地元である京都でいくつかの重大自動車事故がありました。これは京都だけの問題ではありませんが、自動車関連の刑事立法は被害者の意を酌んで成立させることができました。

最高裁判所では様々な判決がありましたが、結婚していない男女の間に生まれた非嫡出子の遺産相続分を嫡出子の2分の1とする民法900条4号但書について違憲とする判断が示されました。これを受けての民法の改正も党内議論等、多々あった案件でありましたが、国会審議を経て違憲状態の解消を図ることができたことは成果だったと思っています。

私が大臣に就任した時に、総理から「再犯防止に力を入れて欲しい」というご下命をいただきました。もちろんこれはまだ道半ばで、来年も引き続き努力をしなければならないことですが、その中でもいくつか進んだことがあったと思っています。再犯防止のためには出所した方々の居場所がなければいけない。やはり職というものが大きいわけです。職親プロジェクトというかなり力を入れた取り組みを民間企業がされています。また、今年の5月からは法務省法務局でも保護観察中の少年を雇用するという試みを始めました。

法案との関係で刑の一部執行猶予という法律が成立したのですが、これも社会内処遇というものにより力を入れて再犯防止への道筋をつけていく上では極めて大事な法律であったと思います。

しかし、まだいくつかの案件が残っていて、矯正医療等はかなり厳しい状況にきています。何とかして刑務所の医療を立て直さなければいけないという課題を背負っています。

挙げていくとキリがありませんが、例えば、新時代の捜査の在り方も議論半ばですし、法曹養成制度についてもまだまだ議論を煮詰めていかなければならないことがあります。

そのような中で入国管理の関係では、日本への外国人旅行者一千万人を達成することができました。これは前に自民党が政権にいた頃から観光立国を目指して、一千万人ビジット・ジャパンとかYOKOSO!JAPANというキャンペーンを行ってきました。私も短い期間とはいえ国土交通大臣を務めていまして、2011年の東日本大震災等若干厳しかった時期もありましたが、ようやく一千万人の目標が達成できた。そして法務省としてもその達成のために尽力をしてきたので、感慨深いものがありました。その他、入国管理に関してはオリンピック、パラリンピックが7年後にありますので、今後さらに様々な工夫を重ねていかなければならないだろうと思っています。

8月にはルーマニア、フランスに出張して、両国のカウンターパートの方たちと実りある幅広い協議をすることができました。特にフランスとは今まで検察官や、これは私の仕事というか裁判所の仕事ですが、裁判官の交流は活発にあったのですが、今後は矯正等についてもいろいろな交流を進めていくことになりました。社会内処遇や再犯防止を進めていく上で各国の経験を学び、意見交換をしていくことは意味のあることだと思っています。

東日本大震災をどう乗り越えていくかというのは、引き続き我が国の大きな課題です。法務行政についても課題が残っています。東北への視察もしているのですが、今後もさらに力を入れていかなければならないだろうと思っています。

東北に限らず、様々な施設の視察等もある程度はできました。都内、山口の美祢社会復帰促進センターなど全国各地を訪ねましたが、その中で印象深かったのは東京都小平市のハンセン病施設に行ったことで、過去における日本のハンセン病に対する対応というものを見ることができ、いろいろ学ぶことがありました。

また、京都では交通事故もありましたが、花火大会における事故や水害等々の出来事がありました。事故や災害等々も原因究明や被害者対応を含む事後対策等々に難しい局面があるということも合わせて感じていまして、地元議員としてそのような取り組みも必要だと思っています。

今年を振り返ると様々なことがありましたが、初めに述べましたように処理をしなければならない案件がたくさんあります。来年も国会で法案を通すために大車輪で努力をしなければいけないと思っています。少子化時代ですが、法案処理という面では多産でなければなりません。年末年始、少し鋭気を養って、2014年に臨みたいと思っています。

最後になりましたが、新年が皆様にとりまして良い年になることをお祈りいたします。

 
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2013年12月20日
東京法務局、府中刑務所の視察
 

新藤総務大臣が東京法務局と府中刑務所を視察していただけるということでしたので、この機会に私も一緒に視察しました。

東京法務局も府中刑務所も長らく訪ねていませんでしたし、大臣として行くのは初めてなので、法務局における事務処理状況、また刑務所における受刑者の処遇状況を視察してきました。

東京法務局では主に登記の事件処理を行う現場を視察しましたが、法務局の登記事務は、私が言うまでもなく、経済取引の基盤もなしているわけであります。特に相続事件や古くからの土地の所有状況などを昔の公図も含めて調査をしなければならない案件を見ていますと、手作りでやっていかなければならない案件がかなり多いのです。人的体制の整備の必要性を改めて痛感しました。

刑務所全体の傾向として高齢受刑者等々、処遇に特別の配慮を要する被収容者が増加していて、特に府中刑務所ではそのような傾向が強く、刑務所の厳しい勤務環境を深刻に感じました。

総務大臣にも法務行政の最前線とそこで勤務する職員の勤務状況を見ていただき、説明を聞いていただきました。法務行政の理解を深めていただくには大変良い機会でありましたし、私自身も総務大臣といろいろ議論などをして良い経験になったと考えています。

 
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2013年12月3日
キャロライン・ケネディ新駐日アメリカ大使と会談
 

12月2日、キャロライン・ケネディ新駐日アメリカ大使の表敬をお受けしました。

冒頭、私からはケネディ大使の就任を歓迎すると申し上げました。特に、父上のジョン・F・ケネディ大統領がその職にあった当時、私は中学生から高校生であり、ケネディ大統領の就任演説等を教材として勉強した記憶もありますので、極めて強い印象を持っていると申し上げました。

また、東日本大震災が起こった後、アメリカからいわゆるトモダチ作戦等々大変手厚い支援をいただいていますし、前任のルース大使も熱心に取り組んでいただいた上に、ケネディ大使にも着任早々被災地を訪れて、子どもたちを慰問していただいたりしたこと等、これまでの震災支援に対し御礼を申し上げました。

ケネディ大使は、日米は法の支配と人権等々共通の価値観を持っているということをおっしゃって、人権問題等々の取り組みには極めて強い意欲を持っておられると拝見しました。

日本は明治以来、特に法の分野ではフランス、ドイツの影響を強く受けてきたけれども、1945年以来、アメリカ法の影響を相当受けてきました。特に憲法裁判のあり方です。違憲立法審査権の運用の仕方、またそれに伴って人権問題に関する憲法規定をどのように判断の枠組みとしていくかについて非常に強い影響を受けてきています。さらに日米間の司法関係の協力も非常にうまくいっています。引き続き上記のようなことについてケネディ大使の支援を得て続けていきたいということを申し上げました。

開発途上国に対する法制度の支援というものが法の支配を作っていく上で極めて大きな意味があり、そのようなことをアメリカと一緒に協力してやっていきたいと申し上げました。また、ルース前大使からは「早期にハーグ条約の加盟を」と、お話がありましたが、先の通常国会で条約の承認を受けて安堵としていることも申し上げました。

再犯防止等の取り組みについても申し上げました。人権問題等々の対応についてケネディ大使は極めて熱意を持っているという感じを受けて、今後とも人権分野でも様々な協力したいという話をしました。

最後にケネディ大使が新婚旅行で行かれた京都のことや、また家族とどこへ行ったらいいかというようなお話をして終了しました。

 
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2013年12月3日
自動化ゲートとディズニー映画・プレーンズとのタイアップ
 
 

(c)2013 Disney

法務省は空港の出入国審査場における自動化ゲートの利用促進のためにディズニー映画・プレーンズと連携したポスターを作りました。

年末年始にかけては海外旅行に出かける人が増加する時期です。法務省入国管理局では空港の出入国審査場が混雑している場合でもスムーズかつスピーディーに出入国の手続きを行うことができるように成田空港、羽田空港、中部空港、関西空港の各出入国審査場に自動的出入国審査手続きを行うことができるシステム、いわゆる自動化ゲートを設置しています。

私も今年の6月に羽田空港を視察した時に自動化ゲートの利用者登録を行い、実際に体験しましたが、スムーズに通過することができて、自動化ゲートは迅速かつ円滑な出入国手続きを実現する有効な方策の一つであると実感しました。

法務省ではこの自動化ゲートを周知し、その利用促進をすべくウォルト・ディズニー・ジャパンと協力して、映画・プレーンズと連携したポスターを作りました。

このポスターは全国の出入国審査場や地方入国管理局、市区町村等の窓口に掲示されています。

法務省としては自動化ゲートを多くの方に利用してもらうように引き続き広報を行い、政府の重要施策である観光立国の実現に資する出入国手続きの円滑化に向けて更に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

 
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2013年12月3日
刑務所出所者等の雇用する事業主に対する支援策
 

刑務所出所者等を雇用している事業主への支援策として、来年度に行う法務省発注工事で総合評価落札方式のうち地域密着工事型において、このような事業主に対してその雇用実績に応じたポイント加算を行う優遇措置を導入することにしました。

中央省庁においては初めての取り組みとなります。

現在、法務省は刑務所出所者等の再犯防止対策を推進しているところですが、その対策を実効性あるものとしていくためには日頃から刑務所出所者等の就労支援に尽力している事業主の存在が欠かせないことは言うまでもありません。

これまで車座ふるさとト−ク等の機会を通じて事業主の方々にお会いする度に、その篤志家的な熱い思いや高い志に打たれることが非常に多くありました。事業主の方々に報いるためにも支援策を充実させていきたいと考え、関係する局部課に検討を指示していました。また、近年では地方公共団体においても、公共工事等の競争入札において刑務所出所者等を雇用する事業主への優遇措置を導入するところが広がりつつあります。

今回の取り組みの趣旨について周知を徹底することにより、刑務所出所者等の就職機会を拡大し、刑務所出所者等を雇用する事業主への社会的評価が高まっていくことを期待するとともに、それによって刑務所出所者等の就労支援に対する機運が更に広がっていくことを期待しています。

 
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