野党各党の予算案への対応がバラバラであったり、あるいは党内で離党する議員が続出したりする中で、海江田民主党代表の対応は大変難しいところにあると察します。
しかし、一票の格差を是正するため衆議院小選挙区の0増5減については、昨年、当時の野田総理・民主党代表は私との党首討論でその先行実施を明言していましたし、また民主党政権は解散の直前にはこれを実現するための法案を自民・公明・民主の三党で成立させています。これに反対するのは明らかに理がないと私は思っています。
与党だけで政治をしているわけではありません。政権を体験した民主党が野党になって、どのように国会に対応してくるのか。例えば0増5減にどう対応してくるのか。その仕方で日本の政治の成熟度が上がるか、上がらないか。自民党も胸突き八丁ですが、民主党も胸突き八丁じゃないかと思っています。
今までのところ、安倍政権は非常に上手に歩んできたと思います。世論調査の数字にも的確に表れていると思うのですが、ここから先はなかなか簡単ではありません。
景気は文字通り、下に「気」という字が付きますけれども、国民の「気」分が変わらないとうまくいかない、というのはその通りだと思います。そして、その気分を変えることを非常に上手にやり、何かできるのではないかと多くの方が思ってきたことは極めて大きいと思います。
しかし、気分だけで景気が上向いていくわけではありません。今後は実質的な成長政策を打ち出していかなければいけないわけですが、何を参議院選挙の目玉にしていくかというのはなかなか簡単ではないと思います。多くの方が、「なるほどこういうものを打ち出したな」というものにしていくと、抵抗もいろいろあるでしょう。だから、参議院選挙に向けた歩みは非常に難しいところにきていると思います。
気を引き締めて、最後は、自民党は一致団結して進むということでないとうまくいかないと思っています。
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