ここ数日間の民主党内での議論の背景には、平成21年の税制改正附則104条により、平成23年度内に法案を提出しなければ法律違反になるということがあったわけです。
しかしながら法律違反に関して言えば、一票の格差是正の問題はすでに法律違反の状態にあるのです。党首討論で、まず最高裁から指摘されている違憲状態の解消を優先させるべきではないかと問いかけ、総理もそういった趣旨に賛同することを明言したわけです。その後、各党協議が行われているのですが、民主党からは進展するような動きが一切見えてきていません。座長私案が出るということですが、消費税ばかりに目を奪われないで、一票の格差是正問題も早急に解決するように強く求めていかなければいけないと考えています。
消費税については、民主党内で小沢元代表を中心としたグル-プが反対、あるいは採決造反の意向を表明しています。また与党内でも国民新党の亀井代表が連立離脱を示唆しながら、この法案に反対する意向を示しているわけです。
このようなことになるのは、結局のところ、国民とのいわば契約と言ったマニフェスト、その中でむしろ反対の方向を考えていたマニフェストの存在があるわけです。このマニフェスト違反を放置し続けているという点は大きな問題です。政策的にも社会保障の具体像、全体像が示されていません。多くの問題点を内包しています。総理が本気で、不退転の決意で臨むと言うのであれば、反対派と決別し、その上で解散権を行使して、消費税を公約に掲げて、堂々と国民に信を問うべきです。
自民党の全国政調会長会議はこれまで党本部で開催してきましたが、今年は東日本大震災からの復興加速化ということも目指して、宮城県仙台市で開催することになりました。会議に先駆けて被災地の視察を行うとともに、会議においては総選挙に向けて各県の政調会長からご意見を聞かせていただく予定にしています。
|