臨時国会も明日で会期終了ということです。私はこの国会を通じて野田総理が一体何をしたいのか、どういう方向にこの国をリードしていくのか、総理の姿勢をまず明確にさせる必要があると考え、あらゆる機会を捉えて質してきましたが、最後まで総理としての具体的な姿勢が示されなかったことは非常に遺憾です。加えて、欧州に端を発する世界経済の減退、そして急激な円高の進行が国内産業、国内経済に極めて深刻な影響を与えている現況や年末を迎えようとしている国民生活の不安に対して何ら具体策が示されてこない。このような中で国会をこのまま閉じようとすることは余りにも無責任で理解しがたいものです。
我々は被災地の復旧復興に関連する法案については迅速な支援をしなければいけないということで、補正予算や復興庁設置法案を含めその成立に全面的に協力をしてきましたし、その他の重要法案の取り扱いについても民主党の平野国対委員長が依頼されたスケジュールに基づいて審議を進めてきました。しかし、民主党からは重要法案の成立に向ける誠実な態度、熱意が残念ながら見られなかった。特に労働者派遣法については我々も協力して厚生労働委員会における質疑、採決に応じたにもかかわらず本会議への上程を放棄し、また反対するみんなの党も説得ができない。継続審議となるわけですが、政府・与党としての対応が極めて稚拙であり、国会運営に対して学習能力が余りにもなさ過ぎると言わざるを得ないと思っています。
問責決議案の提出についてですが、山岡消費者担当大臣はマルチ商法業者からの献金隠し、マルチ商法業者主催のセミナーでの勧誘、謝金等、マルチ商法業者との根深い関係に鑑みますと、消費者行政を司る閣僚としては不適格不適切であることは明白です。一川防衛大臣については、今まで、皇室を軽視し、外交の職務を軽んじ、そして沖縄軽視の言動がありました。これらを見ると、防衛大臣としての自覚、責任感が全く感じられません。職務を遂行する意識と能力が著しく欠如しています。前原政調会長を始め民主党内からも更迭を求める声が強まっている始末です。特に沖縄県を巡る一連の発言については、「責任を問われる致命的なものではない」と開き直って、沖縄県民の気持ちを深く傷つけたという自覚や反省が全く見られない。大変遺憾に思う以上に強い憤りを覚えます。野田総理は、小沢元代表や輿石幹事長の顔色を窺って、両大臣適材適所ということで「職責を全うして欲しい」と主張していますが、もはや山岡大臣、一川大臣が職責を担う自覚も能力もないことは火を見るより明らかです。
我々は明日、不適材不適所である両大臣に対し問責決議案を提出します。
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