先ほど午後2時46分、私も黙祷をいたしました。
ちょうど一か月前の3月11日、東日本を大地震と大津波が襲い、わが国に甚大な被害と不幸をもたらしました。皆さんとともに、亡くなられた方々に謹んで哀悼のまことを捧げ、また被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。
日本中の国民がわが身の被災も顧みず被災地支援に立ち上がっている。この絆の力に私は大変感銘を受けています。自衛隊・警察・消防・海上保安庁をはじめとする国あるいは地方自治体の方々、そしてボランティア等の皆さんだけではなく、世界中の国々からさまざまなご支援をいただき、心から敬意と感謝を申しあげます。
今もなお余震が続き、多くの被災地はいまだ復旧の目途も将来の見通しもつかず、原発への不安や風評被害等もまだ鎮静化していません。その影響は被災地にとどまらず日本中に広がっています。
この国難に際してわれわれは、子供や孫の世代に「この復興が新しい日本をつくったのだ」と言ってもらえるようなことをしなければなりません。そのためにも被災地だけではなく、オールジャパンで立ち向かう必要があります。わが国の全体の経済を活性化し、企業や町が元気を取り戻すことが、被災された方々を支えることになります。積極的な行動や消費が早期の復興を助けることにつながります。節電などに配慮しながら、われわれは被災地の分まで、これまで以上に頑張らなければなりません。
震災後、われわれは累次にわたり対応策を提言するなど、与党野党などということなく、政府に徹底的に協力してきました。今後も、一日でも早く日常の生活と明るさを取り戻すように、原発の安定化、被災者支援、復旧等に全力で取り組みます。被災者の皆さんとともに下を向くことなく、顔をあげて踏み出しましょう。われわれも皆さんと一緒に歩んで参ります。
こうした大震災の中での統一地方選挙でありました。
こういう災害が起きたこともあり、如何にして暮らしの安心・安全をつくり確保していくか、地域経済の活性化を図っていくか。こういったことを基本に訴えました。昨日、前半戦の結果が出ましたが、大半の地域でわが党の候補者が地域のリーダーとして選出されており、草の根から生まれ、地域に根差した国民政党として再評価をいただいたと思います。
地域のリーダーの集合体として、全国津々浦々の草の根の声を国政に反映できる政党である。この誇りと責任感を持って地に足のついた政治、国家観を持った政策を進める所存です。今回の結果はわれわれに、まだ道半ばでありますが、この国難を乗り越える上で果たすべき責務は大きいと改めて確認しました。
一方民主党の敗北はこれまでの失政に加えて、震災対応を行う菅政権への国民の不信があらわれたものです。菅総理には国民の厳しい声にどうこたえていかれるのか、自ら判断されるべきことと考えます。
われわれは国民の声をしっかりと受け止めて、菅政権に対して、震災対応など協力できることには徹底的に協力して、危機を乗り切るために全力を尽くす一方、健全野党として問いただす点は厳しく問いただして、国家国民のためにならぬことは断固筋を通していく姿勢でこれからも望んでいきます。
政策論のない野合は国民への裏切りです。今後、累次にわたって補正予算が編成されるとおもいますが、民主党においてはマニフェスト不履行の原因を今回の震災とするような詭弁を弄さず、まずは率直にその非を認めたうえで、バラマキを排して、復旧復興財源に充てることを強く求めます。
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