児童虐待ゼロを目指すキャンペーンの展開するためのパンフレットを作りました。
皆さんご承知の通り、大変痛ましい児童虐待事件が発生しています。今年の1月には、江戸川区で31歳の父親と23歳の母親が自宅で7歳の男の子を意識がなくなるまで暴行して、男の子が亡くなったことがありました。6月には、23歳の母親がマンションに幼い男の子と女の子置き去りにしたまま、2か月放置して、衰弱死させたという大変痛ましい事件が起きたことはご承知の通りです。
これは高齢者の所在不明問題と同様に、家族や地域の絆が弱くなってきた。そういう思いから、わが党の女性議員の方々と懇談した時に、わが党としても何らかの対応を考える、行動する必要があるということで、いろいろ議論していただいたわけです。政務調査会に、児童虐待防止チームを設け、女性局と一体になって、児童虐待ゼロを目指す運動を展開していくことになりました。
我々としては、先程申し上げたように、家族、地域の絆が綻んでいるという認識と共に、痛ましい事件は、子育てをしている親の方からの一種の悲鳴のように聞こえる部分もあります。そういう意識でこの運動にしっかり取り組みたいと考えています。
第二点目は補正予算の対応です。現在、政調会で対策規模、財源、中身を軸とした基本的考え方を整理しています。これを基にして、具体的にどのように対応していくかはこれからの議論ですが、きちっとまとまりましたら皆さんに報告させていただきたいと思っています。
第三点目として、日露関係です。先般、メドベージェフ大統領が国後島を訪問しました。これまで積み重ねてきた日露の交渉の成果を無としかねない、大変看過しがたい訪問でした。極めて遺憾ですので、政府には毅然とした対応をしてもらわなければなりません。
ASEAN(東南アジア諸国連合)の関連会議には、メドベージェフ大統領、ラブロフ外相等々、ロシア首脳も出席していたわけですが、この時に何故会談を求めて、北方領土問題への懸念を、わが国の菅総理、あるいは前原外務大臣に伝えなかったのか。あらゆる外交ルートを通じで、真剣に事態の打開を図ったのか、政府の対応に多くの問題を感じています。このロシアの態度の変化は、普天間基地をめぐる迷走、尖閣問題の無責任な対応といった、民主党政権が招いた日本外交の目を覆わんばかりの劣化、脆弱化に起因するものだと思います。
民主党政権は、わずか1年の間に、わが国の重要な外交関係である日米、日中、日露を無用に混乱させた。もはやこれ以上、この政権に外交を委ねることはできないという思いを日々強くしています。
四点目は国会対応ですが、岡田幹事長が院内で、小沢氏と会談されたことまで聞いています。それがどのような結果であったのか、承知していません。しかし、先般の幹事長・書記局長会談で、この小沢氏の問題に関して、岡田幹事長から「今国会の実現に努力したい」との考え、方針が示されました。これは、今までは、小沢氏の判断であるという姿勢が滲み出ていましたが、与党としても、与党としての責任を果たすために、関与が必要だという認識を岡田幹事長が示したものと受け止めています。しかし、小沢氏はニコニコ動画に出演して、国会招致に応じない意向を示したと聞いています。今日の小沢・岡田会談がどのようなものだったのか、よく承知していませんが、もしこれでうまくいかないということであれば、菅総理が前面に出て、この問題の解決を図るべきだと考えています。
それから、尖閣諸島における漁船衝突ビデオですが、先般、衆参両院の予算委員会理事会に出されました。編集されたものでは、事実が明らかにされたとは言い難いと考えています。
わが党においては、領土に関する特命委員会が申し入れを行っていますが、政府は編集前の映像を全面公開すると同時に、一刻も早く国民、国際社会に事実を知らせるべく努力する必要があると考えています。
以上、何点か述べましたが、尖閣、北方領土、普天間、あまりにも無策、無責任、迷走を重ねるということであり、公務員制度改革、朝鮮学校の無償化問題、財源の捻出、税制改革、さらには天下り全廃や、企業団体献金問題を含めて、民主党政権が打ち出したものは、皆グラグラし、言葉を違えることが続いていて、うまくいっているものは、一体なんだろうと問いかけなければならない始末です。ということは、民主党政権の正当性というのは、もはや失われてしまった。今日のわが党の伊吹文明元幹事長の代表質問にもありましたが、小沢元幹事長を立てれば国が滅び、菅総理を立てれば民主主義が崩れるという袋小路に入っていると言えます。
これ以上のごまかしは、わが国の損失を重ねるばかりです。一刻も早い、解散総選挙を求めていきます。
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