今はこういう経済情勢のときですから景気対策は必ずやらなければいけないことです。批判もありますが、麻生さんはこの景気対策や経済対策では随分頑張りました。「政局よりも政策だ」といって平成20年度も二度にわたる補正を組み、平成21年度も予算が成立した直後に大型の景気対策を打ちました。
一時はいろいろな統計などを見ても、日本経済の底が抜けてしまうのではないかと心配しましたが、この景気対策により、何とか底が抜けるというのは乗り越えることができたのではないでしょうか。勿論それですぐ景気のトンネルを抜けたとか、安心していいとか言うつもりはありません。これから先もたいへん難しいことがたくさんあります。
選挙区を廻っていると、雇用調整助成金などは本当に喜んでいただいていることがよくわかります。しかしこれから景気が回復して仕事が増えていかなければ助成金にたよった雇用はどこかで続けられなくなります。
景気対策で麻生さんは全治三年と言いました。三年の間なりふり構わずやり、その間に新しい産業がおきて、新しい需要がおきてくる、そうならないと今言ったようなところはなかなか調整ができません。
では、その調整はどうやるのか。キーワードは三つです。
まず「低炭素革命」です。日本の優れた環境技術を活かして「低炭素/循環型社会」を世界に先駆けて目指すことにより産業としても伸ばしていくことです。二番目は「健康長寿」。医療介護サービスを充実することで内需型産業の柱に育て、また皆様の将来に対する安全安心を作り財布の紐を少し緩めていただくということ。
もう一つは農業や観光など豊かな伝統や文化に育まれた底力がある分野の「魅力を発揮」していこうということです。今回農地法の改正などもやりましたが、地方経済を支える農林水産業を地域の特徴をいかして成長させ、あるいは人口が減って供給が過剰で需要が減っているなか、日本の魅力をいかして海外から多くの観光客に来てもらえるようにするとかです。
あげていけばきりはありませんが、この3つの「低炭素革命」、「健康長寿」、「魅力発揮」ということを総動員してやっていくことだろうと考えています。
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